たかさごブログ

2022.9.7

「Q. 災害に強い家づくりのポイントは?」

【ご質問】
台風や地震など自然災害が増えています。
家づくりではどんなことを気をつけたらいいのでしょうか?


【お答えします】
9月を過ぎると増える自然災害のニュース。
地震、台風、ゲリラ豪雨などさまざま。
地震対策として、耐震性を高めて建物の被害を最小限にすることが考えられますが、
最近では、それだけでは不十分という考え方が中心です。

災害時の住まいの役割は、2つ考えらます。
1つは住まいの被害を最小限に食い止めること、
2つ目は災害の後でも住み続けられることです。

今回は、「レジリエンス」(強靭性・自発的治癒力)という観点から、
「在宅避難」も考えた、災害リスクの観点からお話ししたいと思います。


自然災害における「一次災害」とは?「二次災害」とは?

自然災害に備うえで考えたいのが、
「一次災害」と「二次災害」です。
一次災害とは、地震による倒壊や風水害などによる破損・水没など、
“直接的な被害”を指します。
一方、二次災害とは、“被災後の暮らしに支障をきたす被害”のことを言います。
災害によって引き起こされた停電や断水による生活困難も含まれます。

つまり、災害に強い家を考えるとき、“一次災害にも強く、二次災害にもしっかりと備えていることが重要”となるのです。

○災害に強い家その1: 巨大な揺れから守る

地震に対する建物の強度を示す指標に耐震等級があります。
住宅の性能表示制度を定める「品確法」に沿って制定されたものです。
建物の耐震性能によってランクが3段階に分かれており、
その数字が大きければ大きいほど、建物の耐震性能が高くなります。
最高等級の耐震等級3は、耐震等級1の1.5倍の耐震強度があることを示しています。
災害時の救護活動・災害復興の拠点となる消防署・警察署などは、
その多くが耐震等級3で建設されています。

○災害に強い家その2:耐久性の高い屋根材や窓を採用する

台風などによる強風で、屋根材が飛ばされたり、
物が飛んできて自宅の窓が割れたりといったリスクを軽減するために、
耐衝撃性の高い屋根材や窓を採用することも大切です。
屋根材は軽さも大切で、軽いと建物の重心が低くなり、地震時の揺れも軽減できます。


○災害に強い家その3:
 電気をつくり、蓄えることで在宅避難が可能に


災害時には、避難所で生活することになる可能性がありますが、
自宅での居住が継続できる場合、自治体の多くは在宅避難を推奨しています。

仮に停電しているときに自宅で暮らすためには、
自ら電気をつくり、蓄えておける機能が必須となります。

○災害に強い家その4:断水時にも水が使える貯水システム

災害時には停電の他、断水も起こる可能性が高くなります。
復旧するまでの間、
飲料水や生活用水を貯めて置ける貯水システムがあれば安心・便利です。

この貯水システムを担うのが給湯器。
大型給湯器で、災害時にも使えるタイプを選ぶことは災害対策になります。

○災害に強い家その5:小屋裏や半地下などの収納空間で備蓄

小屋裏や地下などに収納スペースを設けることで、
防災グッズや水、トイレットペーパーなどと言った生活必需品をしっかりと
備蓄しておくことができます。

高気密・高断熱住宅ならば、小屋裏や地下でも温度変化が少ないことから、
日常使いの食料品の貯蔵庫として活躍することはもちろん、
非常食や飲料水を備えておくのに最適です。


○まとめ
レジリエンス性が高く、エネルギーを自給自足できる住まいは、
実はお財布にも、地球環境にもやさしいもの。
これからの安心・安全な暮らし、快適で便利な暮らしを支える災害に強い家を、
この機会にぜひ検討してみてください。